たらこ先生『学び合い』始めました

『学び合い』を中心に、日々の出来事や考えた事を書いていきます。『』はまだまだ駆け出しの初心者。コメントなどでアドバイスいただけると嬉しいです^ ^

冬休み読書メモ⑥『授業の腕をあげる法則』

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大学時代に読んだ本を再読。1985年に書かれた本ではあるが、授業の原則は変わらない。「不易と流行」の不易の部分だ。

教育に対する自分の思いをもつことはもちろん大切だが、技術が無くては意味がない。

「愛のない技術は危険。技術のない愛は無力。」

授業の原則をもう一度確認し、3学期に臨みたい。

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2019冬休み読書メモ⑤『ついやってしまう体験のつくりかた』

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ゲームに秘められている「ユーザーの心を動かす体験」のデザインの仕方について書かれた本。誰かの心を動かし「ついやってしまう」体験の作り方が分かれば授業に活かせると思い手に取った。


直感のデザイン・・・仮説→試行→歓喜

お仕着せの体験を自発的な体験へと変え、ユーザーが直感的に学習、行動してしまう体験をデザインする。

ポイントは「1+1=?」のようにシンプルで簡単にすること。

しかし、直感のデザインを繰り返すだけだと飽きや疲れが・・・


驚きのデザイン・・・誤解→試行→驚愕

直感のデザインに驚きのデザインを織り混ぜることで、飽きや疲れを解消させる。タイミングの見極めが大切。

ユーザーの前提への思い込み、日常への思い込みを利用して誤解させる。

ただ、直感のデザインと驚きのデザインを繰り返し、ゲームを最後までプレイしてもらったとしても、「何をしていたんだろう・・・時間の無駄だった。」と思われてしまっては×


物語のデザイン・・・翻弄→成長→意志

体験に意義を与えるため、ユーザー自身に成長を実感させる。「収集と反復」、「選択と裁量」などの手法を用いて成長へと繋げていく。それらも押し付けるのではなく、つい学び、成長できるようにデザインしていく。(穴と全体像→ポケモン図鑑)

また、最後はスタート地点に戻すことで、ユーザーに成長を実感させやすくする。(授業ではめあてを意識した振り返りなど)


この本自体に「つい読み進めてしまう」様々な体験がデザインされていて、すらすら読むことができた。

教育に活かせそうなポイントも沢山あった。少しずつ取り入れていきたい。

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これから必要な「学力」とは?

「学力日本一」秋田県東成瀬村の本を読んで、少し考えたことを書きます。

「学力」について。

「学力日本一!」とあったけれど、そもそも、今の日本の「学力観」でいいのだろうか。もちろん高いにこしたことはないのだと思います。

 

日本は年号が変わる毎に、教育の変革がなされようとしてきました。

昭和→平成では「ゆとり教育」。「総合的な学習の時間」が新設されて、授業時数も削減されました。しかし、その後のPISA調査で学力低下が問題視され、批判が起こりましたね。「ゆとり世代」とネガティブな意味を込めて使われるようにもなりました。

 

平成→令和では、大学入試に記述式問題を導入しようとしましたが、反発があり延期。(これは採点についての問題だけど)

 

特にどちらが良かったと言うつもりはなく、苫野先生が言う「問い方のマジック」だと思います。「詰め込み教育」と「ゆとり教育」、「マーク式」と「記述式」。どちらも良さがあり課題もある。

より良いのもにしていく為に批判は必要ですが、「〇〇にしたから学力低下した!」の前提となっている「学力観」はこのままで良いのかという話。

これからの時代に必要となってくる「学力」とは?世界がこれほど急速に変わっていっているのに、「学力」だけ変わらないはずがない。

これからの「学力」を測っていく為にbetterなのはマークなのか、マーク+記述なのか。

もし、時代に合わせ「学力観」を変えなくてはいけないのであれば、「昔の学力観」でこれからの教育を判断したり、批判したりしていくのは危険なのではないか。

ただでさえ150年変わっていないと言われる日本の教育。

根本の部分から考え直していきたいですね。

2019冬休み読書メモ③『学力日本一!秋田県東成瀬村のすごい学習法』

「学力日本一!」  秋田県東成瀬村のすごい学習法

秋田県東成瀬村の小学校の取組について書かれた本。正直 目新しい事はあまりなく、既に取り組んでいる事も多かったが、自分の授業を見つめ直すきっかけになった。1〜3年目くらいの先生向け?ぱらぱら読んだだけだから、見逃しているところがあるかも。


勉強になったところ3点


1.自学ノートのフレームを徹底的に統一


東成瀬村の自学ノートには5つの約束がある。

①日付を書く。②取り組む内容を書く。③取り組んだ時刻・時間を書く。④めあてを書く。⑤振り返りを書く。

というもの。

これは自分も学級で全てやっているが、東成瀬村の凄いところは全ての学校、全ての学年で統一しているところだ。

また、他にも「4つの決まり」もある。「学校から帰ったらすぐはじめよう」「テレビは消して集中しよう」など、自学を行う際のルールについてだ。

あまりきまりを作りすぎてしまうと、子ども達の「学ぶ意欲」を阻害してしまうのではないかと思うが、それを補い、学力を上げる仕組みを学校全体で行っているから大丈夫なのだろう。次の「ぐるぐるノート」もそのひとつ。


2.「ぐるぐるノート」


ぐるぐるノート・・・個人の自学ノートとは別に、3〜5人程度で1冊の自学ノートを交換日記のように回すという取組。ポイントは保護者に必ず目を通してもらい、ハンコやサインをもらうこと。

これは素晴らしい!私も、子ども達の自学に対する意欲向上と、内容の充実→自分の力になるよう、自学交流会や自学タワー、リレー自学など取組んでいるが、「ぐるぐるノート」は、さらに、保護者に目を通してもらう→家庭学習に関心をもってもらうことも狙っている。挑戦してみたい。


3.様々なハンドサイン


個人的に、「わかる人ー!」と手を挙げさせるのはあまり好きじゃない。手を挙げることが苦手な子、完全には分かっていないが分かりかけている子がいたり、分からない子が苦痛を感じたりするのではないかと考えるからだ。(やらないわけではないが笑)

そんな時は、「自信度」で手を挙げてもらっている。自信満々は5本指。自信ないけどできたは3本指などだ。明確な境目はないけれど、授業に合わせて指名する人(自信度)を変えたりできるし、全員が手を挙げてくれる。

東成瀬村は何とハンドサインが6種類。それぞれに「こまった」「つけたし」「なっとく」などの明確な意味がある。覚えるまでが大変そうだが、駆使できれば便利だ。


様々な取組や考え方について書かれていたが、大切なのは自主学習でも授業でも、子ども達自身が意義を見出し、めあてをもてるか。そして教師が、それをデザインできるかなのだと思う。

また、本書では「統一することの大切さ」が様々なところで書かれている。統一することは大切だ。特に基礎基本的なことやルールについては、統一することで子ども達の混乱も防げ、集中して高めていくことができる。ただ、統一することで失われることもある。何を統一して、何を統一しないか、見分けていく必要があると思う。

2019冬休み読書メモ②『FACT FULNESS』

FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

人は「ドラマチックな世界の見方」をしている。『ファクトフルネス』で間違った思い込みをやめ、「事実に基づく世界の見方」をしよう!という内容。

きゃんさんがzoomで読書会を開いてくれた時の課題図書。

分厚い本だが興味深い内容が多く、すらすら読めた。

本書では10の思い込み本能について書かれているが、その中でも特に印象に残った3つの本能についてメモ。

 

1.ネガティブ本能・・・世界はどんどん悪くなっているという思い込み


◎ネガティブなニュースの方が圧倒的に耳に入りやすく、物事が良くなったとしてもそのことを知る機会は少ない。特にゆっくりとした進歩はニュースになりにくい。また、「悪い」と「良くなっている」は両立する。

◉子ども達との関わりでも同じで、子ども達は常に成長しているにも関わらず、課題ばかり目に入ってしまう。「悪い」という現状ではなく、「良くなっている」という変化の方向に注目できるかが大切。(「良い・悪い」というのも結局教師の価値観による。なぜ授業中手を挙げて発表する子が「良い」のか。なぜ掃除中は一言も喋ったら「悪い」のか。)

☆ネガティブ本能を自覚し、いかに子ども達の成長や長所に気付けるか。良いところを探す事を前提とした関わり方。→一筆箋


2.パターン化本能・・・ひとつの例がすべてに当てはまるという思い込み


◎インドのエレベーターの例が面白かった。スウェーデン医学生がインドのエレベーターで足を挟まれ怪我をしたという話。(医学生はドアにセンサーがあると思い込んでいた。インド人は「医学生なのにエレベーターの乗り方も知らないのか?」と呆れた。)

◉自分が普通だと思い込んではいけない。ひとつの集団のパターンを根拠に物事が説明されていたら、それに気づくことが大切。自分と違う考え方を大事にする。変だと思うことがあったら、好奇心を持ち、謙虚になって考えてみる。

☆教育に対する考え方や取組も。変だと思ったところに、自分の考えを深めたり広げたりするヒントがある。


3.犯人探し本能・・・誰かを責めれば物事は解決するという思い込み


◎何か悪い事が起きたとき、単純明快な理由を見つけたくなる傾向が、犯人探し本能。「地球温暖化を引き起こしているのはインドや中国やそのほかの所得レベルの上がっている国だ!」→人間によって大気に蓄積された二酸化炭素の大部分は現在レベル4にいる国々がこの50年間に放出してきたもの。カナダのひとりあたり二酸化炭素排出量は、今でも中国の2倍、インドの8倍にのぼる。犯人ではなく正しい原因を探り、現実的な解決策を見出さなければならない。

◉どんなことがあっても、ひとりの人やひとつのグループを責めないようにする。なぜなら、犯人を見つけた途端、考えるのをやめてしまうから。ほとんどの場合、物事ははるかに複雑。犯人よりもシステムに注目する。

☆誰かを責めるとほかの原因に目が向かなくなり、将来同じ間違いを防げなくなる。分掌や学年で上手く回っていない時は、誰かが悪いのではなくシステムに原因がある。次は間違わないようにシステムを変えていく必要がある。

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2019冬休み読書メモ①『マインドマップ読書術』

マインドマップ読書術

『メモの魔力』のフレームで読書記録を取っていたが、文字を沢山書くことに苦痛を感じてしまう自分にはしっくりこず、新たな読書記録の方法として読んでみた。

2時間で流し読みした程度だけど、例が沢山載っていて分かりやすかった。

「読書マップを用いて、読書という仮想経験を、自分の視点を付け加えた経験価値に高めアウトプットに繋げる」という内容は面白かった。『メモの魔力』のファクト→抽象→転用と同じかな?備忘録としてメモを残すだけじゃなく、それを自分の行動に繋げていくのは好きだったので、少しアレンジを加えながらマインドマップ読書術に挑戦してみようと思う。